lovestory~戻ってきた甘い時間~

               「突然の告白!?」

私は仕事終わりに、洋翔にある洋食屋に連れてってもらった。

「ここなんか、どう?」

看板を見ると

「~ホットな時間をあなたと共に light of hope~」

「こんな、高いところにいいの?」

「あれ?知ってるの?夢」

「知ってるよ、前に先輩に連れて行ってもらった・・・」

「じゃあ、行こうか」

「いや、ファミレスとかでもいいよ」

「なんだよ!急に・・・・
夢に会わせたい人がいるから」

「え?誰?もしかしてご両親とか?それは、まずいよ!
今日、おしゃれしてないから」

「何の話?」

「えっ?やだ!冗談!で、誰なの会わせたい人って?」

「何人か、呼んでるからもうすぐ来ると思うけど・・・」

そうこうしてるうちに、目の前に一台のタクシーが停まった。

降りてきたのは、

「舞美さん?美詞さん?瑞穂さん?えー!?」

「あらあら?デート中だったの?ごめんなさい(笑)」

「美詞さん!もう、ふざけないで!」

「そうよ!二人は今、いいところなんだから!」

「あら!ごめんなさいね!」

また、始まった・・・・・

「洋翔、早く入ろう!」

「う・・・ん。いや、この三人も一緒だよ!」

「嘘!?えー・・・・」

「楽しく食べようね💛!」

三人は声をそろえて言った。

 

カラン・・・

「いらっしゃいませ!五名様でよろしいですか?」

ふと、顔を上げるとそこには

勇吹?」

勇吹が立っていた。

「久しぶり!元気だった?」

「うん。ってゆうか、なんで勇吹がここにいるの?」

「だって、教員辞めたから!」

「いや、軽く言うことじゃないでしょ!

なんか、あったの? 揉め事とか・・・」

「ばーか!俺がそんなことすると思う?」

「客に向かって何よ!」

「それは、失礼いたしました。じゃあ、お席にご案内いたします!」

店内は、平日だからか客の入りは少なかった。

「こちらに、どうぞ!」

勇吹!早く、ワイン持ってきて!」

瑞穂さんが、勇吹を急かす

「かしこまりました。そちらの可愛いお嬢さんは

何になさいますか?」

「おい!俺の女に手を出すなよ!」

私の肩に手をまわしながら、洋翔が言った。

「ご安心ください。奪うつもりはございません。」

「ちょっと!聞いた、今の!

俺の女に手を出すな!だって!

きゃー!どうしよう!」

がしゃん!

瑞穂さんが、興奮のあまり椅子から落ちてしまった。

「ほっときましょう!」

美詞さんは相変わらず、クールというか、ブラックというか・・・

「ちょっと、待って。いつから私は洋翔の女になったのよ!」

「え?違うの?」

舞美さんがびっくりして聞いてきた

「違うよ!」

「あー、びっくりした・・・・」

「本当に、この男は軽いんだから!」

「そうだよな。俺がいる前で!」

勇吹が不機嫌そうな顔をした。

「えっ?」

「いや、何でもない・・・・」

「只今、お持ちいたします。」

 

「お待たせいたしました。チーズハンバーグと黒毛和牛のステーキでございます。

それから、ポテトフライとワインが三つ、シャンパンが一つ、イチゴミルクを一つ

お持ちいたしました。」

「よく、そんなに持ってこれたね!」

「ありがとうございます。

じゃあ、夢、イチゴミルクちょっとちょうだい!」

「お断りします!」

「ちぇ!」

勇吹、ちょっと飲むか?」

「洋翔ありがとう!でも、またあとで!」

「おう!」

「では、ごゆっくり!」

「さ!どんどん食べて!」

「いただきます! チーズハンバーグおいしい!」

「よかった」

「ちょっとちょうだい!」

美詞さんが、手を出して

ちょっと食べてしまった!

「あー、ひどーい。」

「ごめん。私の分も上げるから」

「当然よ!」

「あの・・・みんないいかな?」

洋翔が口を開いた

「うん?」

「実はね、伝えなきゃいけないことがあって・・・」

「あ!夢と結婚?」と舞美さん

「違うわよ!会社、建てるんでしょ?」と瑞穂さん

「いーや!私と結婚するのよ!」と美詞さん

「ちょっと、なんで、美詞さんだけ自分のことなの」

「いいじゃん。今は、独身なんだから!」

「いや、あのそうじゃなくて・・・

付き合ってる人がいるんだ!」

「え!だれだれ?」

「わかった!モデルだ!」

「いや、大手の社長の令嬢よ!」

「あのさ・・皆勝手に、しゃべりすぎ!」

私が言うと、その場が静まった。

「その・・・付き合ってる人が同性で・・・」

「うっそー。本当に?」

「うん。まあ・・・」

「え?じゃあ、私とのことはなんだったの?」

私は言った。

「あの時は、女性が好きだったんだ。

だけど・・・ある人に告白されて・・・」

「誰?絶対に言わないから!」

一番口の軽そうな、美詞さんが言った。

勇吹・・・」

「ぎゃー」

舞美さんと瑞穂さんがひっくり返ってしまった。

「それで、最近付き合い始めて・・・・」

もう、私の耳には何も入ってこなかった。